白衣は清潔が一番!真っ白に洗濯する方法

白衣は医療従事者や研究者など清潔感が重視される職業で着用することが多い衣類であるため、清潔であることはもちろん、清潔に見えることも重要視されます。そのためには、上手に洗濯してシミや汚れの無い真っ白な状態に保つことが大切です。

そこで、白衣の洗濯方法に悩んでいる人のために、詳しい洗濯方法について紹介しましょう。

「白衣のクリーニングについて知っておきたいこと」

一概に白衣といっても、様々な生地で作られています。そのため、上手に洗濯するためには生地に合わせた洗剤を使用することが大切です。洗濯用洗剤には弱酸性のものと中性洗剤がありますが、弱酸性のものの方が洗浄力が強いぶん生地が傷みやすくなってしまいます。

綿やポリエステルの白衣に使用することはできますが、ウールなどデリケートな素材の白衣には、中性洗剤を使用するのが良いでしょう。また、粉末と液体では粉末の方が洗浄力が高く、生地が傷みやすいという性質があります。

綿やポリエステルには粉末洗剤、ウールには素材にやさしい液体洗剤を使用するのがおすすめです。ただし、白衣の生地は綿やポリエステル、ウールの他にも様々な素材があります。特殊な素材で作られているものは、家庭で洗濯できないものもあるため、しっかりと表示を確認した上で洗濯するようにしましょう。

洗剤で洗っても落ちない汚れは、漂白剤を使うときれいに落とすことができます。しかし、漂白剤には酸素系漂白剤、塩素系漂白剤、還元型漂白剤という3つの種類があるので、生地や汚れに合わせた漂白剤を使用するのが必須です。

酸素系漂白剤は色柄物にも使用できるのが特徴で、シルクやウールなどデリケートな素材にも使用できます。液体と粉末があり、粉末の方が漂白力が高くなります。洗剤と一緒に洗濯機に入れて洗うだけで、真っ白な状態に洗い上げることができるでしょう。

軽度の皮脂汚れなどは、酸素系漂白剤で落とせます。塩素系漂白剤は酸素系漂白剤よりも漂白力が高いものの、色柄物には使用できません。また、漂白力が高いぶん使用できる生地も限られており、綿やポリエステルなどの強い素材のみに使えます。

シルクやウール、ナイロンなどの素材は避けるのが無難です。使用する時は真っ白な白衣なら洗剤と一緒に丸洗いしてOKですが、部分的に色が付いているものなどは汚れた部分にだけ薄めた塩素系漂白剤をつけて洗いましょう。

そして、還元型漂白剤は鉄分による白衣の黄ばみを白くすることができます。水道水に含まれる鉄分などで全体的に黄ばんでしまった白衣を、真っ白に戻すことが可能です。

医療従事者や研究者は、職業柄ボールペンや油性ペンを使うことも多いでしょう。誤ってボールペンや油性ペンで白衣を汚してしまうこともあり、インクが取れずに困っているのではないでしょうか。インクのような油性の汚れは、エタノールで落とすことができます。

インク汚れの部分にキッチンペーパーをおき、その裏側からエタノールをつけたキッチンペーパーでトントンと叩き汚れを押し出します。インク汚れの上においたキッチンペーパーに汚れが吸収されていき、インク汚れが薄くなるでしょう。

ある程度汚れが取れたら、揉み洗いしていつも通りに洗濯します。また、インクがついてから時間が経っている場合は、これだけでは落ちないこともあります。エタノールで叩き汚れを浮き出させた後で、30度から40度のお湯に浸けおきしてから洗いましょう。

ただし、長く浸けすぎると生地を傷めかねないので、浸けるのは30分程度が無難です。

白衣の清潔感は、白さはもちろんのことパリッとした仕上がりによっても高められます。そのため、洗濯にひと手間加え糊付けするのがおすすめです。糊付けすると、型崩れしにくくなったり、シワになりにくくなったり、汚れが落ちやすくなったりと、嬉しい効果もあります。

特に、襟元や袖口の汚れが気になる人は、糊付けをしておくと次に洗濯する時に汚れが糊と一緒に剥がれるため、汚れが気にならなくなるでしょう。布の表面が糊で覆われるため、汚れも繊維の奥に入り込みにくくなります。

糊付けといっても、特に難しい操作をする必要はありません。脱水が終わった後に洗濯糊を入れ、3分程脱水するだけです。脱水しすぎると糊が飛んでしまうので、長く脱水するのは禁物です。なお、白衣の数が少ない時は洗濯桶に水を入れ、適量の洗濯糊を溶かした後白衣を入れて揉み込み脱水すると良いでしょう。

半乾きの状態でアイロンをかけると、さらにパリッと仕上がります。洗濯糊には澱粉糊と合成糊がありますが、合成糊の方が簡単に使えます。糊の濃度によって仕上がりの硬さも変わってくるので、何度か繰り返して自分好みの硬さを見つけるのがおすすめです。

ただ、合成糊にはポリビニルアルコールという成分が含まれており、人によってはアレルギー症状を起こしてしまうこともあります。アトピー性皮膚炎など肌が弱い人は、澱粉糊を使用した方が良いでしょう。

白衣を洗濯する時の注意としては、汚れたらすぐに落とすというのが鉄則です。長く放置するほど汚れが落ちにくくなってしまうので、気づいたらすぐに対処するのが良いでしょう。水性の汚れなら、水で洗うだけでも簡単に落とすことができます。

食べこぼしなども、すぐに水洗いした後に食器用洗剤やトイレに備え付けられている液体洗剤で揉み洗いするだけで、ほとんど落とすことができるはずです。この作業をするだけで、洗濯をする時の手間が大きく省けます。漂白剤を使用すれば大抵の汚れは取れますが、洗浄力や漂白力が高くなるほど生地を傷めることにもなります。

やはり、頑固な汚れになる前に対処し、できるだけ強い洗剤や漂白剤を使わなくてよい状態にすることが大切です。なお、白衣を選ぶ時に、汚れが付きにくい素材を選ぶのも一つの手段でしょう。また、洗濯槽が汚れていると、どんなに強力な洗剤や漂白剤を使おうが効果が薄れてしまいます。

漂白しても汚れが落ちないという場合は、洗濯槽が汚れている可能性もあるので、チェックしてみましょう。定期的に洗濯槽クリーナーを使い洗濯槽を掃除することも大切です。一般的には、1カ月から3カ月に1回の頻度で洗濯槽クリーナーを使用することが推奨されています。